こどもNISAはいつから?2027年の投資枠・対象年齢と注意点
「こどもNISAはいつから始まるの?」
「教育費を貯めるなら、預金よりNISAを使ったほうがいい?」
2027年1月から、NISAのつみたて投資枠を0〜17歳も利用できるようになります。子どもの将来に向けて長く積み立てられる一方、投資なので元本が減る可能性があり、預金とまったく同じ感覚では使えません。
この記事では、2026年9月時点の公式情報をもとに、子ども向けNISAの投資枠や払出し条件、教育費準備に取り入れる前に確認したいポイントを整理します。
こどもNISAは2027年1月から始まる
「こどもNISA」は、0〜17歳が利用できるNISAのつみたて投資枠を指す通称です。2026年度税制改正でNISAの対象年齢が広がり、2027年1月以降に利用できるようになります。
まずは制度の全体像を見てみましょう。
| 項目 | 0〜17歳のNISA |
|---|---|
| 開始時期 | 2027年1月以降 |
| 対象年齢 | 0〜17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 対象商品 | つみたて投資枠の対象となる一定の投資信託など |
| 非課税保有期間 | 無期限 |
| 払出し | 一定の要件を満たせば12歳以降に可能 |
| 18歳以降 | 成人向けNISAへ自動的に移行 |
年間投資枠60万円は、毎月均等に積み立てると月5万円です。ただし、上限まで使い切る必要はありません。家計に無理のない金額から始められます。
何が非課税になる?預金との違い
通常、投資信託などの売却益や分配金には税金がかかります。NISA口座で購入した対象商品は、そこで得た利益が非課税になります。
ただし、NISAは「入れたお金が必ず増える制度」ではありません。投資信託の価格は上がることも下がることもあり、必要な時期に元本を下回っている可能性もあります。
- 預金:元本を守りやすく、近いうちに使うお金に向く
- NISAでの積立投資:値動きがあるため、長く置いておける余裕資金に向く
教育費のすべてをNISAにまとめるのではなく、入学金など支払時期が決まっているお金は預金で確保し、長期間使わない分だけ投資に回す方法もあります。
教育費全体の目標額や貯める順番を整理したい方は、「教育費はいくら必要?0歳から始める無理のない貯め方ガイド」も参考にしてください。
毎月いくら積み立てる?元本の目安
まずは運用益を含めず、積み立てた元本だけで考えると計画を立てやすくなります。
| 毎月の積立額 | 10年間の元本 | 18年間の元本 |
|---|---|---|
| 5,000円 | 60万円 | 108万円 |
| 1万円 | 120万円 | 216万円 |
| 2万円 | 240万円 | 432万円 |
| 3万円 | 360万円 | 648万円 |
0〜17歳の非課税保有限度額は600万円です。売却せずに毎月3万円を18年間積み立てると元本は648万円になるため、途中で上限に達します。
表の金額は値動きや手数料を考慮しない単純計算です。実際の評価額は運用状況によって増減します。「何%で増えるはず」と先に決めるより、まずは家計から無理なく出せる金額で考えてみましょう。
12歳以降の払出しには条件がある
子ども向けNISAは、いつでも親が自由に使える口座ではありません。財務省・金融庁の説明では、子どもが12歳以降になり、次の要件を満たす場合に親権者などが払出しできます。
- お金の使い道が子どものためである
- 子ども本人が払出しに同意している
- 同意を示す書面と申出書を金融機関へ提出する
塾代や高校・大学の進学費用などを想定していても、必要になる時期と払出し条件が合うかを確認しておくことが大切です。12歳になる前に使う予定のお金は、NISAとは別に預金で準備しておくと安心です。
18歳になると、口座は特別な手続きをしなくても成人向けNISAへ自動的に移行します。
ジュニアNISAとの違い
未成年向けの制度には、2023年末で新規口座開設を終了したジュニアNISAもありました。今回の制度は、ジュニアNISAをそのまま再開するものではありません。
主な違いは次のとおりです。
- 投資対象は、長期・積立・分散投資を想定したつみたて投資枠の商品
- 非課税保有期間は無期限
- 一定の要件を満たせば12歳以降に払出し可能
- 18歳になると成人向けNISAへ自動的に移行
ジュニアNISAを利用している方は、保有中の商品が自動的に新しい子ども向けNISAへ移されるとは限りません。既存口座の扱いは、利用している金融機関の案内を確認してください。
始める前に確認したい5つのこと
1. 生活防衛資金を先に確保する
病気や休職、家電の故障など、子育て中は予定外の出費も起こります。まずは生活費の3〜6か月分を目安に、すぐ引き出せる預金を確保しておきましょう。
NISAの上限を埋めることより、毎月の生活を安定させることが先です。
2. 使うまでの期間で預金と分ける
数年以内に必要になる入園・入学費用を投資に回すと、相場が下がったタイミングで売らざるを得ないことがあります。
「5年以内に使う予定のお金は預金」「10年以上先のための余裕資金は積立投資も検討」のように、使う時期で分けると考えやすくなります。期間はあくまで目安で、値下がりをどこまで受け入れられるかも家族で話し合いましょう。
3. NISAの非課税と贈与税は別と考える
親や祖父母が子ども名義の口座へお金を移すと、贈与にあたる場合があります。NISAで非課税になるのは運用益であり、贈与税まで自動的に非課税になるわけではありません。
暦年課税では、1年間に贈与を受けた財産の合計が基礎控除の110万円を超えると、原則として贈与税の申告・納税が必要です。110万円は贈る人ごとではなく、子どもがその年に受けた贈与の合計で判定します。NISAへの入金以外の贈与も含めて確認しましょう。
個別の状況によって扱いが異なるため、まとまった資金を入れる場合は税務署や税理士へ相談すると安心です。
4. 手数料と値動きを確認する
対象商品は長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などに限られますが、値動きや運用コストは商品ごとに異なります。
商品名の印象だけで選ばず、投資対象、信託報酬、価格変動の大きさを確認しましょう。家族で説明できないほど複雑な商品は、急いで選ぶ必要はありません。
5. 口座開設の案内を金融機関で確認する
子ども向けNISAの取扱開始時期や必要書類、積立可能額の下限などは、金融機関によって異なる可能性があります。2027年の開始が近づいたら、利用したい金融機関の公式案内を確認してください。
制度を知った今すぐ商品を決めるより、まず家計の余裕額と教育費を使う時期を整理しておくほうが、落ち着いて選べます。
親のNISAと子どものNISA、どちらを使う?
親のNISAに空きがある場合、親名義で教育費を積み立てる方法もあります。どちらが一律に正解というわけではなく、お金の持ち主と使い方が異なります。
| 比較ポイント | 親のNISA | 子どものNISA |
|---|---|---|
| 口座名義 | 親 | 子ども |
| 年間投資枠 | 成人向けの枠 | 60万円 |
| お金の管理 | 親の資産として管理 | 子どもの資産として管理 |
| 払出し | 親が判断 | 12歳以降、子どものための使途・本人同意などが必要 |
家計の自由度を優先するなら親名義、子どもの将来資金として明確に分けたいなら子ども名義という考え方があります。贈与税や他の資産とのバランスも含めて選びましょう。
よくある質問
Q. 年間60万円を使い切らないと損ですか?
A. 使い切る必要はありません。無理に投資額を増やして生活費が足りなくなるほうが問題です。月5,000円や1万円など、家計に合う金額から検討しましょう。
Q. NISAなら教育費は必ず増えますか?
A. 必ず増えるわけではありません。NISAは運用益が非課税になる仕組みで、元本を保証する制度ではありません。必要時期が近づいたら、値動きのある資産を少しずつ現金化する方法も検討してください。
Q. 口座は親名義ですか?
A. 口座名義と資産の持ち主は子どもです。親権者などが口座を管理しますが、親自身の追加の非課税枠として自由に使えるものではありません。
Q. 2026年中に口座を作れますか?
A. 制度の利用開始は2027年1月以降です。申込受付の開始時期や必要書類は金融機関によって異なる可能性があるため、各社の公式発表を確認してください。
まとめ
2027年1月から、0〜17歳もNISAのつみたて投資枠を利用できるようになります。
- 年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円
- 対象はつみたて投資枠の一定の商品で、非課税保有期間は無期限
- 一定の要件を満たせば12歳以降に払出し可能
- 18歳になると成人向けNISAへ自動的に移行
- 元本保証はなく、NISAの非課税と贈与税は別
まずは「いつ使う教育費か」「預金をいくら残すか」「毎月いくらなら続けられるか」の3つを家族で確認してみましょう。制度の上限ではなく、わが家のペースを基準にすることが、長く続けるコツです。
参考情報
- 金融庁「令和8年度税制改正の大綱の概要―NISAのつみたて投資枠の対象年齢拡充」
- 財務省「令和8年度 税制改正(国税)等について」
- 金融庁「資産形成の基本」
- 国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」
※この記事は2026年9月時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の詳細、金融機関ごとの取扱い、税務上の扱いは変更・更新されることがあります。最新情報は金融庁、財務省、国税庁、利用する金融機関などの公式案内をご確認ください。
