はじめての赤ちゃんとの暮らし。新生児のお世話と受診の目安
赤ちゃんと一緒に退院した日から、「ちゃんと飲めている?」「この泣き方は大丈夫?」と迷うことの連続かもしれません。
新生児期は、生まれてから28日未満の時期です。授乳も睡眠もまだ一定ではなく、親子で少しずつリズムをつくっていきます。最初から上手にできなくて当たり前です。
この記事では、はじめての赤ちゃんとの暮らしで大切な基本と、相談・受診の目安をまとめます。
授乳は赤ちゃんの様子を見ながら
母乳でも育児用ミルクでも、赤ちゃんが元気に育ち、養育者が無理なく続けられることが大切です。
口を動かす、手を口へ持っていく、顔を左右に動かして探すなどは、お腹がすいたサインのことがあります。泣く前のサインに気づいたら授乳してみましょう。
次のようなときは、出産した施設、小児科、助産師、自治体の保健師へ相談してください。
- 吸いつけない、すぐ眠ってほとんど飲めない
- 毎回のように激しく吐く、緑色や血の混じったものを吐く
- おしっこが明らかに少ない、口の中が乾いている
- 体重の増え方を指摘された
- 授乳する人の乳房に強い痛み、赤み、発熱がある
ミルクは製品に書かれた濃度と作り方を守り、作り置きや飲み残しの再利用はしません。哺乳びんを口に固定したまま一人で飲ませることも避けましょう。
おむつ替えとおへそのケア
おむつは、ぬれている・便が出ていることに気づいたら交換します。ぬるま湯ややわらかい素材でやさしく汚れを落とし、こすらず水分を押さえるように拭きます。
おへそは、退院時に教わった方法で清潔・乾燥を保ちます。出血が止まらない、膿や悪臭がある、周囲の赤みや腫れが広がる、発熱がある場合は医療機関へ相談してください。
抱っこは頭と首を支える
新生児はまだ首がすわっていません。抱き上げるときは、片手で頭と首、もう片方でおしりや背中を支えます。
泣きやまないときは、おむつ、空腹、暑さ・寒さを確認し、抱っこや静かな声かけを試してみましょう。それでも泣くことはあります。激しく揺さぶることは絶対にせず、安全な場所へあおむけに寝かせ、いったん離れて深呼吸しても大丈夫です。家族や相談窓口へ助けを求めてください。
安全な睡眠環境をつくる
赤ちゃんを寝かせるときは、医学上の理由で医師から別の指示がある場合を除き、1歳まではあおむけが基本です。
- 硬く平らな寝具を使う
- 顔の周りに枕、掛け布団、ぬいぐるみ、クッションを置かない
- ベッドと壁のすき間や、ひも・コードをなくす
- 大人用の柔らかいベッドやソファで寝かせない
- 赤ちゃんの周囲では喫煙しない
- 暑くしすぎず、顔を覆わない
授乳中に大人が眠り込んでしまいそうなときは、特にソファや椅子を避け、授乳後は赤ちゃんを安全な寝床へ戻しましょう。
沐浴は安全を最優先に
沐浴は、室温を整え、着替えやタオルを先に用意してから始めます。赤ちゃんを支える手は最後まで離さず、短時間で済ませます。
体調が悪そうな日や発熱がある日は無理に入れず、汚れやすい部分をやさしく拭く程度にして医療機関へ相談しましょう。ベビーバスや浴室に赤ちゃんを一人で残してはいけません。
すぐ相談・受診したいサイン
新生児は症状がわかりにくく、短時間で状態が変わることがあります。「いつもと違う」と感じたら、ためらわず出産した施設や小児科へ相談してください。
- 38℃以上の発熱
- 顔色や唇の色が悪い、呼吸が苦しそう、息が止まる
- ぐったりして反応が弱い、起こしても飲めない
- けいれんがある
- 繰り返し吐く、緑色や血の混じったものを吐く
- 黄疸が強くなる、手足まで黄色く見える
- おしっこが極端に少ない、血便が出る
- 出血が止まらない
呼吸していない、意識がない、顔色が明らかに青い場合は、すぐ救急要請してください。夜間や休日に判断に迷うときは、全国共通の「#8000(こども医療電話相談)」も利用できます。ただし、緊急時は電話相談を待たず119番へ連絡します。
1か月健診と新生児訪問を活用する
退院時に案内された2週間健診や1か月健診では、赤ちゃんの体重、授乳、黄疸、発育などと、産後のお母さんの回復を確認します。日程や対象は施設によって異なるため、予約を確認しましょう。
自治体による新生児訪問・乳児家庭全戸訪問では、保健師や助産師などへ授乳、体重、赤ちゃんの様子、産後の気持ちを相談できます。産後ケア事業も、休息や育児相談の助けになります。利用条件や料金は自治体へ確認してください。
養育者の休息も赤ちゃんのお世話の一部
産後は体の回復途中で、細切れの睡眠が続きます。食事、洗濯、買い物、夜間の対応を一人で抱えないよう、家族や周囲へ具体的に頼みましょう。
涙が止まらない、強い不安で眠れない、赤ちゃんをかわいいと思えず苦しい、自分や赤ちゃんを傷つけそうと感じるときは、すぐ家族、出産した施設、自治体の保健師、救急窓口へ伝えてください。助けを求めることは、赤ちゃんを守る行動です。
まとめ
新生児との生活に、ひとつの正解や完璧なリズムはありません。
- 授乳は赤ちゃんのサインと体重・排泄の様子を見ながら進める
- 抱っこでは頭と首を支え、激しく揺さぶらない
- 寝かせるときは硬く平らな寝床であおむけにする
- 38℃以上の発熱、呼吸・顔色・哺乳の異常は早めに受診する
- 健診、訪問、産後ケアを使い、養育者も休む
迷ったら記録を残し、早めに相談しましょう。親子だけで頑張らず、医療機関や地域の支援と一緒に赤ちゃんを育てていけば大丈夫です。
参考情報
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。赤ちゃんの状態に不安がある場合は、出産した施設や小児科へ相談してください。