子どもの下痢、何を飲ませる?脱水サイン・食事・受診と登園の目安
おむつを替えたばかりなのに、また水っぽいうんち。回数が増えると、「何を飲ませたらいい?」「食事は抜くべき?」「明日は保育園へ行けるかな」と心配になりますよね。
子どもの下痢で特に気をつけたいのは、体から水分と塩分が失われる脱水です。とくに赤ちゃんや小さな子どもは脱水が進みやすいため、便の回数だけでなく、飲めているか、おしっこが出ているか、普段どおり反応するかを一緒に見てあげましょう。
この記事では、子どもが下痢をしたときの水分補給や食事、おしりのケア、受診と登園の目安をまとめます。
子どもの下痢、まず確認したい3つのこと
いつもより水分が多い便が何度も出る状態を下痢といいます。ウイルスや細菌による胃腸炎のほか、食べ物、薬など、原因はさまざまです。
原因を家庭だけで判断するより、まずは次の3点を確認しましょう。
- 水分や母乳・ミルクを飲めているか
- おしっこの回数や量が減っていないか
- 顔色、機嫌、元気が普段と大きく違わないか
回数、便の色や混じっているもの、発熱・嘔吐・腹痛の有無もメモしておくと、受診時に伝えやすくなります。便を撮影した写真も役立ちます。
水分は少量ずつ、こまめに
下痢のときも、飲めるようなら水分補給を続けます。一度にたくさん飲ませるより、少量を数分おきにすすめるほうが負担になりにくいでしょう。
母乳・ミルクはどうする?
母乳は続けてかまいません。ミルクを自己判断で薄める必要もありません。吐き気がある場合は、一度に飲ませる量を減らして回数を増やすなど、様子を見ながら与えます。
飲むたびに吐く、ほとんど飲めないときは、家庭で無理をせず医療機関へ相談してください。
経口補水液が向いているのは?
下痢や嘔吐で水分と塩分が失われたときは、経口補水液が選択肢になります。年齢や症状に合う量を、医師や薬剤師へ確認して使うと安心です。
ジュースや炭酸飲料は糖分が多く、下痢を悪化させることがあります。スポーツドリンクも経口補水液とは成分が異なるため、脱水時の代わりとして自己判断でたくさん飲ませるのは避けましょう。
食べられるなら、食事を抜かなくて大丈夫
食欲があり、吐かずに食べられるなら、下痢だからと長く絶食させる必要はありません。おかゆ、やわらかく煮たうどん、スープなど、食べ慣れた消化のよいものを少量ずつ試します。
食欲がないときは、無理に食べさせなくても大丈夫です。まずは水分を優先し、食べたがるようになったら少しずつ戻しましょう。
脂っこい料理、香辛料の強い料理、糖分の多いお菓子やジュースは、症状が落ち着くまで控えます。「これを食べれば治る」という食品を探すより、子どもの食欲と体調に合わせることが大切です。
おしりのヒリヒリを防ぐケア
下痢が続くと、便の刺激と何度も拭く摩擦でおしりが赤くなりやすくなります。
- 便が出たら、できるだけ早くおむつを替える
- こすらず、ぬるま湯で流すか柔らかい布で押さえる
- 水分をそっと拭き取り、よく乾かしてからおむつをつける
- 赤みが強い、ただれや出血がある場合は受診する
市販の保護剤を使いたいときは、年齢や皮膚の状態を伝えて医師や薬剤師に相談しましょう。
脱水を疑うサイン
東京都こども医療ガイドや、こども家庭庁の保育所向けガイドラインでは、次のような変化が脱水の注意点として挙げられています。
- おしっこの回数や量が少ない、色が濃い
- 唇や口の中が乾いている
- 泣いても涙が少ない
- 顔色が悪く、ぐったりしている
- 水分をとれない、飲んでも吐いてしまう
「いつからおしっこが出ていないか」がわかるよう、おむつ交換やトイレの時刻を記録しておくと判断の助けになります。
早めに受診したいサイン
次のような様子がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
- 血便、黒っぽい便、白い水のような便が出る
- 強い腹痛が続く、おなかを激しく痛がる
- 下痢と嘔吐を繰り返し、水分がとれない
- 半日ほどおしっこが出ない、明らかに尿が少ない
- 高い熱を伴う、けいれんがある
- ぐったりして反応が鈍い、顔色が悪い
- 下痢が長引く、日に日に悪化している
生後3か月未満の赤ちゃん、持病がある子どもは、症状が軽く見えても早めにかかりつけ医へ相談しましょう。意識がはっきりしない、けいれんが続くなど緊急性が高い場合は119番へ。判断に迷うときは、子ども医療電話相談 #8000 も利用できます。
保育園・幼稚園はいつから行ける?
下痢の原因によって登園基準は異なりますが、日数だけで決めず、便の状態と全身の回復を確認します。
こども家庭庁のガイドラインでは、24時間以内に複数回の水様便がある、食事や水分をとると下痢をする、元気がなく排尿もないといった場合は、登園を控えることが望ましいとされています。
登園前は、次の点を確認しましょう。
- 水っぽい便が繰り返し出ていない
- 普段に近い食事と水分がとれる
- 発熱や嘔吐がなく、元気が戻っている
- 園で無理なく過ごせる
- 医師の指示と園のルールを満たしている
感染性胃腸炎などと診断された場合は、医師と園へ登園時期や必要な書類を確認してください。
家族に広げないために
感染による下痢の場合、便や吐いたものに含まれる病原体が手を介して広がることがあります。
- おむつ交換後と食事前は、石けんと流水で手を洗う
- おむつは袋に入れ、口を閉じて処分する
- タオルやコップの共有を避ける
- 便で汚れた衣類はほかの洗濯物と分けて扱う
- トイレの便座、レバー、ドアノブなどを清潔にする
アルコール消毒だけでは十分に対応できない病原体もあります。まずは丁寧な手洗いを基本にしましょう。
「飲める・出ている・反応する」を見守ろう
子どもの下痢はよくある症状ですが、小さな子ほど脱水には注意が必要です。少量ずつこまめに水分をすすめながら、飲めているか、おしっこが出ているか、普段どおり反応するかを見守りましょう。
食べられないときに無理をさせたり、下痢止めを自己判断で使ったりする必要はありません。「いつもと違って心配」と感じたら、回数や便の様子をメモして、かかりつけ医へ相談してくださいね。