子どものインフルエンザ予防接種はいつ?年齢別の回数と点鼻ワクチンの違い
朝晩に秋の気配を感じるころ、「子どものインフルエンザ予防接種、そろそろ予約したほうがいい?」「2回必要なら、いつから始めれば間に合う?」と気になり始めますよね。
子どもが受けられるインフルエンザワクチンには、腕に注射する不活化ワクチンと、鼻へ噴霧する経鼻弱毒生ワクチンがあります。対象年齢や接種回数、向いている人が異なるため、先に違いを知っておくと予約がスムーズです。
この記事では、子どものインフルエンザ予防接種について、受ける時期と年齢別の回数、2種類のワクチンの違い、接種前後に確認したいことを整理します。
子どものインフルエンザ予防接種はいつ受ける?
厚生労働省は、例年12月から3月ごろにインフルエンザが流行し、1月末から3月上旬ごろにピークを迎えることが多いため、12月中旬までに必要な接種を終えることが望ましいとしています。
ただし、流行の始まる時期は年や地域によって変わります。園や学校で早めに広がることもあるため、かかりつけ医の予約開始日や地域の流行状況も確認しましょう。
13歳未満の子どもが注射の不活化ワクチンを受ける場合は、原則2回接種です。2回目まで終える日から逆算し、10月から11月前半ごろに1回目を受けられるよう予約すると予定を組みやすくなります。
ワクチンの効果は接種した直後から十分になるわけではありません。行事や帰省の直前だけに合わせるのではなく、流行前に余裕を持って相談しておくと安心です。
年齢によって接種回数が変わる
国内で使われる子どものインフルエンザワクチンは、種類と年齢によって次のように接種します。
注射の不活化インフルエンザワクチン
- 生後6か月以上13歳未満:1シーズンに2回
- 13歳以上:原則1回
- 13歳未満の2回目は、1回目から2〜4週間あける(4週間あけることが望ましい)
1回目を12歳で受け、2回目までに13歳の誕生日を迎えた場合は、12歳として2回目を受けて差し支えないとされています。
体調や基礎疾患、使う製品によって医師の判断が必要なこともあります。母子健康手帳を持参し、ほかの予防接種の予定も一緒に伝えましょう。
鼻へ噴霧する経鼻弱毒生ワクチン
- 2歳以上19歳未満が対象
- 1シーズンに1回
- 左右の鼻へ1回ずつ噴霧する
注射針を使わないため、注射への恐怖が強い子どもにとって選択肢の一つになります。一方で、弱毒化した生きたウイルスを使うワクチンなので、健康状態や周囲の家族の状況によっては選べないことがあります。
注射と点鼻ワクチン、どちらを選ぶ?
日本小児科学会は、2歳以上19歳未満の子どもには、注射の不活化ワクチンと経鼻弱毒生ワクチンのどちらも同じように推奨しており、発症予防効果に明確な優劣は確認されていないとしています。
選ぶときは、次の違いを目安にしてください。
| 比べる点 | 注射の不活化ワクチン | 経鼻弱毒生ワクチン |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 生後6か月以上 | 2歳以上19歳未満 |
| 13歳未満の回数 | 2回 | 1回 |
| 接種方法 | 腕などへ皮下注射 | 左右の鼻へ噴霧 |
| よく見られる反応 | 注射部位の赤み、腫れ、痛みなど | 鼻水、鼻づまり、せき、のどの違和感など |
| 主な注意点 | 体調や接種歴を医師へ伝える | 喘息や免疫の病気などでは注射が勧められることがある |
喘息がある子どもには、特に注射の不活化ワクチンが推奨されています。また、免疫機能が低下している子どもや、同居家族に免疫不全の人がいる場合なども、経鼻弱毒生ワクチンではなく不活化ワクチンが勧められます。
経鼻弱毒生ワクチンを扱っていない医療機関もあり、費用も医療機関によって異なります。「痛くないほうがよさそう」だけで決めず、年齢、持病、これまでのワクチンでの反応、通院回数、予約の取りやすさを含めて、かかりつけ医と相談しましょう。
ワクチンを受けても感染することはある?
インフルエンザワクチンは、接種すれば絶対に感染しないというものではありません。それでも、発症をある程度防ぎ、かかったときの重症化を予防する効果が期待できます。
厚生労働省は、6歳未満の子どもを対象にした国内研究で、発病を防ぐ有効率が60%だったと紹介しています。これは「接種した子の60%が必ず守られる」という意味ではなく、接種しなかった場合に比べて発病するリスクが相対的に60%低かったという意味です。
予防接種に加えて、帰宅後や食事前の手洗い、こまめな換気、十分な睡眠なども続けましょう。家族にせきや発熱があるときは、タオルの共用を避けるなど、家庭内で広げない工夫も大切です。
接種を延期・相談したいのはどんなとき?
予約日に少し鼻水があると、「今日は受けられないのかな」と迷いますよね。軽い症状だけで一律に接種できないとは限りませんが、当日の診察で医師が判断します。
次のような場合は、予約した医療機関へ事前に連絡しましょう。
- 明らかな発熱がある
- 重い急性の病気にかかっている
- せきやゼーゼーが強い、普段より元気がない
- 過去の予防接種で強いアレルギー反応があった
- けいれん、喘息、免疫の病気などの既往がある
- 薬を継続して使っている
自己判断で受けたり取りやめたりせず、いつから、どのような症状があるかを具体的に伝えると相談しやすくなります。
接種後に見られやすい反応と受診の目安
注射の不活化ワクチンでは、接種した場所の赤み、腫れ、痛みが見られることがあります。発熱、だるさ、頭痛などが出ることもありますが、多くは2〜3日でおさまります。
経鼻弱毒生ワクチンでは、鼻水、鼻づまり、せき、のどの痛み、頭痛などが見られることがあります。接種後の過ごし方は、医療機関からの説明に従いましょう。
接種後に次のような症状が出た場合は、すぐに医療機関へ相談してください。
- 呼吸が苦しそう、ゼーゼーが強い
- 全身にじんましんが広がる
- 顔や唇、のどが腫れる
- ぐったりして反応が鈍い
- 高い熱が続く、症状がどんどん悪くなる
強いアレルギー反応は接種後早い時間に起こることがあります。接種直後は医療機関の指示どおりに待機し、帰宅後も子どもの様子を見守りましょう。
費用と助成は住んでいる自治体を確認しよう
子どものインフルエンザ予防接種は、多くの場合、希望して受ける任意接種です。費用は医療機関やワクチンの種類によって異なります。
自治体によっては、子どもの接種費用の一部を助成しています。対象年齢、期間、指定医療機関、助成回数が決められていることがあるため、自治体の公式サイトと医療機関の案内を確認してください。
予約時には、次のことを聞いておくと当日慌てにくくなります。
- 予約開始日と接種できる期間
- 子どもの年齢で必要な回数と2回目の予約方法
- 注射と経鼻弱毒生ワクチンの取り扱い
- 接種料金と自治体助成の使い方
- 当日に必要な母子健康手帳、予診票、医療証など
早めの確認で、無理のない接種予定を立てよう
子どものインフルエンザ予防接種は、12月中旬までに必要な回数を終えることを目安に、秋になったら予約時期を確認しておくと安心です。特に13歳未満で注射を選ぶ場合は2回必要なので、1回目と2回目をセットで考えておきましょう。
注射と点鼻ワクチンには、それぞれ対象年齢と注意点があります。迷ったら、子どもの体質や持病、注射への不安、家族の健康状態をかかりつけ医へ伝え、家庭に合う方法を一緒に選んでくださいね。