「妊娠してから、頭痛が増えた気がする…」「この頭痛はいつまで続くの?」と不安になりますよね。
妊娠初期の頭痛は、ホルモンの変化やつわりによる水分・食事不足、睡眠不足などが重なって起こることがあります。妊娠中期に入るころに落ち着く人が多いとされますが、続く期間には個人差があります。 水分補給や休息でやわらぐこともありますが、市販の頭痛薬は自己判断で使わず、産科の医師や薬剤師へ確認してください。
突然の激しい頭痛、治まらない強い頭痛、見え方の変化、顔や手の急なむくみ、みぞおち・上腹部の痛み、息苦しさを伴う場合は、すぐに産科へ連絡してください。特に妊娠20週以降は、妊娠高血圧症候群などの確認が必要になることがあります。
妊娠初期に頭痛が起きやすい理由
妊娠初期は、ホルモンバランスが大きく変わり、自律神経もゆらぎやすい時期です。次のような要因が重なって、頭痛が起こりやすくなると考えられています。
- ホルモンバランスの変化
- 血流の変化や貧血傾向
- つわりによる水分不足や空腹時間の長さ
- 睡眠不足や疲労の蓄積
- 首や肩のこり、姿勢の変化
- それまでとっていたカフェインを急に減らしたこと
「自分が弱いから」ではなく、妊娠中の体の反応として起こることがあるので、まずは自分を責めないでくださいね。
妊娠初期の頭痛はいつまで続く?
妊娠初期の頭痛は、ホルモンの変化が落ち着き、つわりが軽くなってくる妊娠中期(妊娠16週ごろ)に入るころにやわらぐことが多いとされています。ただし、これは一般的な傾向で、「何週で必ず治まる」という決まった時期はありません。
妊娠中期以降も続く場合や、だんだん強くなる場合は、「妊娠初期の頭痛がまだ続いているだけ」と決めつけず、妊婦健診の際や電話で産科へ相談しましょう。つわりで水分や食事がとれない状態が続いている場合も、頭痛とあわせて相談してください。
妊娠中期・後期の頭痛との違い
同じ「妊娠中の頭痛」でも、時期によって気をつけたいポイントが変わります。
妊娠中期の頭痛
体調が落ち着く人が多い一方で、仕事や家事の負担が増えて疲れが出やすい時期です。長時間同じ姿勢が続くと、首や肩のこりから頭が締めつけられるように痛むことがあります。
妊娠後期の頭痛
お腹が大きくなって寝姿勢が安定しにくく、睡眠の質が下がることがあります。一方で、治まらない強い頭痛は妊娠高血圧症候群などのサインとして現れる場合があります。見え方の変化、顔や手のむくみ、上腹部痛などを伴う場合は、すぐに産科へ連絡してください。
痛み方から考える確認ポイント
頭痛の原因を痛み方だけで判断することはできませんが、相談時に症状を伝える手がかりになります。
- 頭全体が締めつけられる、首や肩もこる
- 片側がズキズキし、光や音がつらい
- 突然、経験したことのない激しい痛みが出た
- 休んでも治まらず、時間とともに悪化する
いつから、どこが、どのように痛むか、ほかの症状や測定した血圧をメモしておくと、医療機関へ相談しやすくなります。血圧は妊婦健診でも毎回確認されるので、気になる頭痛が続くときは健診時にも伝えましょう。
妊娠中の頭痛をやわらげる方法
1. こまめな水分補給
のどが渇く前に一口ずつ飲む習慣をつけると、脱水による頭痛予防に役立ちます。冷たい飲み物がつらい日は、常温や温かい飲み物を選びましょう。
2. 空腹を避ける
空腹時間が長いと頭痛が強くなることがあります。クラッカー、バナナ、スープなど、食べやすいものを少量ずつ取り入れるのがおすすめです。
3. 首・肩をゆるめる
同じ姿勢が続いたら、1時間に1回は肩を回したり首を軽く動かしたりして血流を促しましょう。温かいタオルで首元を温めるのも、緊張を和らげる助けになります。
4. 光と音の刺激を減らす
ズキズキする頭痛のときは、暗めで静かな場所で休むと楽になることがあります。スマホ画面を長時間見るのは控えめにしましょう。
5. 睡眠と生活リズムを整える
寝不足は頭痛のきっかけになりやすいため、昼間に短く横になる、家事を減らすなど、休める時間を意識してつくりましょう。食事や休息の取り方など、妊娠中の生活で気をつけることもあわせて確認しておくと安心です。
妊娠中に頭痛薬を飲んでも大丈夫?
妊娠中は、市販の鎮痛薬を自己判断で使わず、産科の医師または薬剤師へ確認してください。国立成育医療研究センターは、アセトアミノフェンについても必要性を慎重に判断して使うこと、ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬は妊娠後半の使用で赤ちゃんへ影響する可能性があることを案内しています。
妊娠前から使っている薬や処方薬がある場合も、自分の判断だけで開始・中止せず相談しましょう。相談するときは、商品名、飲んだ量、時刻、妊娠週数を伝えます。市販薬や処方薬の確認方法は、妊娠中の薬の確認方法と相談先でもまとめています。
すぐに産科へ相談したい頭痛
次のような場合は、我慢せず医療機関へ相談してください。
- 急に強い頭痛が出た
- 今までに経験したことがないほど激しく痛む
- 視界がチカチカする、見えにくい
- 顔や手のむくみが急に強くなった
- 上腹部や肩の痛み、吐き気、息苦しさを伴う
- 休んでも改善せず、日常生活に支障がある
特に妊娠20週以降の強い頭痛は、早めの確認が大切です。血圧計がある場合は測定値を伝えると参考になりますが、測定のために連絡を遅らせないでください。
よくある質問
Q. コーヒーを飲むと頭痛はよくなりますか?
少量のカフェインで楽になることもありますが、妊娠中は摂取量の管理が必要です。1日の目安は妊娠中のカフェインの摂取量の目安を参考にし、習慣的に増やす前にかかりつけへ相談しましょう。
Q. 頭痛がある日は運動しないほうがいい?
強い痛みがある日は無理せず休みましょう。軽い不調の日は、短時間の散歩やストレッチで気分転換になることがあります。
Q. 妊娠初期の頭痛はよくあること?
ホルモン変化に加え、つわりによる水分不足、空腹、睡眠不足などで頭痛が起こることがあります。ただし、強い痛みや治まらない痛みを「妊娠初期だから」と決めつけず、産科へ相談してください。
Q. 妊娠中期・後期の頭痛は何に注意する?
妊娠20週以降に治まらない強い頭痛があり、見え方の変化、顔や手のむくみ、上腹部痛、息苦しさなどを伴う場合は、妊娠高血圧症候群を含めた確認が必要です。すぐに産科へ連絡してください。
まとめ
妊娠中の頭痛はよくある悩みですが、体からのサインでもあります。
- 妊娠初期の頭痛は、ホルモンや生活リズムの変化が重なって起こりやすい
- 妊娠中期に入るころに落ち着くことが多いが、続く期間には個人差がある
- 水分・食事・姿勢・睡眠を整えるだけでも楽になることがある
- 市販薬は自己判断せず、医師や薬剤師に相談する
- 妊娠20週以降の強い頭痛や、見え方の変化・むくみを伴う頭痛はすぐに産科へ連絡する
つらい日は、がんばるより「休む」が正解の日です。あなたのペースで、できるケアから取り入れていきましょう。
参考にした情報
※この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の診断や治療に代わるものではありません。強い頭痛、いつもと違う頭痛、症状が続く場合は、かかりつけの産科へ相談してください。
